The Federation of Japan Amateur Orchestras Corp.
JAOの国際交流活動について(国際交流委員会)
トップページ

問い合わせ先
活動内容

2006 ヨーロッパ・アマチュアオーケストラ・フェスティヴァル
 in ケムニッツ(ドイツ)


<内容>
1.大会の概要と参加状況
2.現地情報
3.感想など
4.参考(開会式・コンサート詳細)



感想など

《参加オーケストラによるコンサートについて》

大会2日目、参加した個々のオーケスラが演奏を披露。参加者の中には、ワークショップには参加せず、この演奏のためだけに参加した人がかなりいると思われる。2会場で、計5つの団体が演奏。曲目は、古典から現代曲まで実に多彩。ロッシーニの序曲などおなじみの曲もあるが、ほとんどは聴いたこともない曲目。中には、作曲者あるいは編曲者自身が指揮して披露する曲もある。一つのオーケストラが大人数で参加するのは難しいため、一般に知られている大曲の演奏はできなかったとも考えられるが、日本のアマチュア・オーケストラが通常取り上げる曲目とは大分異なる。

2つの会場は離れており、ほとんど同時刻に開催されたため、残念ながら両方を聴くことはできない。筆者(石川)は、会場Bのコンサートを聴く。特に印象に残ったのはブルガリアの室内楽オーケストラ“ANIMA”の演奏。良くまとまった美しい、めりはりの効いた弦楽アンサンブルで、ブルガリアの音楽を紹介。中でも、3曲目に演奏した民謡からの編曲(指揮者自身による)は、独唱(それまでヴィオラを弾いていた女性が歌う)も素晴らしく拍手喝采にわいた。ヨーロッパからの参加者は、ワークショップよりもこちらのコンサートに主力を注いでいた人が多いのではないかと思われる。もし次回以降、ひとつの日本オーケストラを編成してコンサートに出演することができれば、日本の活動をよりよくアピールできるに違いない。



《ワークショップについて》

メンバーはヨーロッパ各国から参加しているため、言葉は英語・ドイツ語がメインである。が、中には片言の英語すら通じない参加者もいて、コミュニケーションは困難であるものの、多くが積極的に身振り手振りでの交流につとめていて、終始和やかな雰囲気のなか進行した。ドイツからの参加者の中には、顔見知りのBDLOメンバーも数名いたため、ドイツの長い夏の夜を一緒に飲みに出かけたり、ホテルの部屋で夜遅くまで文化交流のあり方についての意見交換を行ったりもした。

演奏については、初合わせではいささか恐怖に近い不安を感じたが、上達が異様に速い。指揮者の指摘や意向を確実に捉え、練習毎に演奏が向上しているのを感じた。パート、弦・管の壁を越えてアドバイスをしてくれる人も多く、みんなが指揮者に積極的に質問したり、仲間に意見を述べたりもする。

また、これは常々思うことだが、ヨーロッパ人は根底にある音楽に対する感性が格段に違う。技術的レベルは日本人の方が高いかもしれないが、こういう自然な感性に溢れたオケの中で、ともに演奏できることはとても幸せな機会だと思う。言語と同様、「やはりネイティブには適わない・・・!」と痛感する。(そんな中でも、日本人は2名が首席奏者を務めるなど大健闘であった!!)

演奏会が行われた小ホールは、木のぬくもりを感じ、音響も良い500席未満のこじんまりしたホール。午前中の演奏会であったが、客席はほぼ満席状態。どのオケも練習の成果を存分に発揮でき、聴衆からは惜しみない温かな拍手を贈られた。決して「巧い」ではないかもしれないが、表面的ではない身と味のある「旨い」演奏であったと思う。



《その他》

BDLO事務局(20代の若者を中心とした僅か6名)の運営が素晴らしく、進行も円滑で、すべての企画・プログラムがいつも参加者の笑みに溢れていたことを挙げたい。また、前夜祭パーティでは、各国代表から記念品(名産のワイン、調味料、写真集、おもちゃなど)の贈呈があったり、お家芸を披露したり(そこに他国の飛び入りがあったり)と最も盛り上がった場であったが、日本からは、何の贈り物もお披露目できるものもなかったのが大変残念であった。JAO事務局から、開催国(幹事国)へ敬意と御礼を込めて、何か贈り物をしてはどうであろうか?

市庁舎で歓迎セレモニーがあり、日本人2名も列席。市長が「ケムニッツで、このような国際的なイベントが行われるというのは歴史的なこと。しかもヨーロッパだけでなく、今回は日本からも数名が参加している!」と大々的に歓迎の挨拶を述べられたが(シャンパンで乾杯も!)、日本人にとってこそ歓迎すべき貴重な機会である。今後もこのような交流の場が継続され、また再び参加できればと切に思う。

親交を深めるうえで、ちょっとした手土産(日本のお菓子など)とアルファベット表記の名刺は大きな武器になる。今回もパートを越えて、多くの人からいろいろとプレゼントをいただいた。筆者(山元)は千代紙を持参し、折鶴を添えて、名刺と小分けのパックのあられをプレゼントしたが結構喜んでいただけた・・・と思う。

(報告者:石川 八谷、山元 典子)



参考

「参考(開会式・コンサート詳細)」 (94KB/3ページ)


前へ2

トップページ問い合わせ先

All contents Copyright:The Federation of Japan Amateur Orchestras Corp. All Rights Reserved.